子どもが留守番中に地震が起きたとき、揺れている間の身の守り方、揺れの後の避難判断、家族への連絡と事前の家庭内チェックをまとめます。
子どもが一人で家にいるときに地震が起きたら、と考えると心配になりますよね。まず覚えておきたいのは、揺れている間は頭を守り、家具や窓から離れて、その場で安全を確保することです。揺れが収まった後は、火災や建物の損傷、津波の危険、自治体の避難情報を見て、家にとどまるか避難するかを判断します。子どもに一律の「外へ出る」指示をするのではなく、家の状態と地域の危険に合わせた手順を一緒に決めましょう。
この記事の目次
揺れている間は、頭を守って安全な場所にとどまる
緊急地震速報を聞いたり揺れを感じたりしたら、子どもには「頭を守る」「家具と窓から離れる」「揺れが収まるまで動かない」の順に伝えます。近くに丈夫な机があれば下に入り、脚を持ちます。机がない場合は、家具や照明、窓ガラスが倒れたり落ちたりしない場所で、手やクッションなどで頭を守ります。
揺れている最中に玄関や屋外へ走らせたり、台所へ火を消しに行かせたりしないでください。急いで移動すると、転倒や落下物でけがをするおそれがあります。揺れが続いている間は、まず身を守ることに集中します。
「頭を守る・家具と窓から離れる・揺れが収まるまで動かない」を短い合言葉にする
揺れが収まったら、火災や建物の様子を確かめる
揺れが収まったら、すぐに家を出るのではなく、子どもがいる場所から見える範囲で、火や煙、ガスのにおい、落ちた物、割れたガラス、壁や柱の大きな損傷がないかを確認します。余震が起きることもあるため、割れた物や倒れそうな家具の近くを歩かず、足元が危険なら靴を履きます。
火や煙を見つけたら、消火や片付けをさせず、そこから離れて安全な場所へ移動し、周囲の大人に知らせて、危険が迫っている場合は119番します。避難時にブレーカーを落とすことが役立つ場合はありますが、子どもに分電盤へ行かせたり、危険な室内へ戻らせたりしないでください。保護者も安全にできない状況なら操作はせず、避難を優先します。
建物に大きな損傷がある、火災が迫っている、自治体や消防から避難の呼びかけがある場合は、決めておいた経路で安全な場所へ移動します。一方、家に火災や損傷などの危険がなく、地域から避難の指示もない場合は、屋外へ出ることが常に安全とは限りません。現場の状況と自治体の情報に従い、あらかじめ決めた避難先へ動くか、家の安全な場所にとどまるかを判断します。
津波や土砂災害の危険がある地域では、地域の避難先へ
海岸や川の河口に近く、強い揺れや長くゆっくりした揺れを感じたときは、津波警報を待たずに、事前に決めた高台や津波避難ビルなどへ避難を始めます。津波警報・注意報を見聞きした場合も、海岸や川沿いから離れ、より高く安全な場所へ移動します。警報や注意報が解除されるまでは戻りません。
土砂災害や浸水の危険がある地域、避難経路が橋や崖の近くを通る家庭では、自治体のハザードマップや避難計画で、どこへどの道で移動するかを確かめてください。地震後は道路や塀が壊れていることもあるため、決めた道が通れない場合の代わりの経路も一緒に見ておきます。
避難が必要なとき、子どもが保護者を探しに戻る必要はありません。合流場所と、会えない場合の連絡方法を事前に決めます。安全な大人の付き添いが必要な年齢や特性の子どもについては、近隣の支援者や学校・地域の防災計画も含めて、誰が迎えに行くかを具体的に相談しておきましょう。
津波の危険がある場所では、家族の連絡や荷物の準備より避難を先にする
保護者への連絡は、安全を確保してから短く伝える
けがをした、火災が起きている、建物が危険な状態など、今すぐ助けが必要なときは、保護者への連絡より先に安全な場所へ移動し、近くの大人や119番へ助けを求めます。差し迫った危険がない場合は、安全な場所で保護者へ「いる場所」「けがの有無」「家の様子」「これから行く場所」を短く伝える約束にします。
電話がつながらないときに何度もかけ続けると、電池を消耗し、必要な通信を妨げることがあります。SMSや家族で使う連絡アプリ、自治体の防災情報、ラジオなど、家庭にある手段を複数決めておきます。災害用伝言ダイヤル171やweb171を使う場合は、家族で登録する電話番号と利用方法を平時に確認します。サービスの提供条件は災害時に変わることがあるため、運用情報を確認してください。
停電でスマートフォンが使えないときに備え、紙の連絡先と合流場所を家の中に置きます。子どもが読めない、操作が難しい、音声通話が負担になるなどの場合は、年齢や特性に合わせて、近くの大人へ見せるカードや短い伝言を用意しましょう。外から見える場所に住所・電話番号を掲示せず、持たせ方や保管場所にも配慮します。
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| 場面 | 子どもがすること | 家庭で決めておくこと |
|---|---|---|
| けが・火災など差し迫った危険 | 安全な場所へ移動し、近くの大人や119番に助けを求める | 近隣で頼れる大人、住所の伝え方、119番の練習 |
| 家に大きな危険がない | 安全な場所から保護者へ短く連絡する | 連絡する順番、伝える内容、返事がないときの待機場所 |
| 電話・ネットが使えない | 家を出て探し回らず、決めた場所・方法に従う | 合流場所、171/web171、紙の連絡先、地域の支援者 |
子どもだけで避難先や連絡手段を判断させず、家庭の地域・年齢・発達に合わせて手順を短く決めます。
留守番を始める前に、家の安全な場所と家具を確認する
安全な場所は「リビングの机の下」のように部屋の名前だけで決めず、家具や照明が倒れたり、窓ガラスが飛び散ったりしない位置を実際に見て決めます。どの部屋にいてもそこまで移動するのが危険な場合に備え、寝室や子どもが過ごす場所にも、身を守れる場所を考えておきます。子どもと家の中を歩き、地震のときに近づかない家具や窓も確認しましょう。
背の高い家具やテレビ、冷蔵庫などは、住まいの構造や製品の説明に合った方法で固定します。寝る場所やよくいる場所の近くに倒れやすい家具を置かず、家具の上に重い物を載せないことも大切です。壁の材質や設置条件によって適切な固定方法は異なるため、分からない場合は施工業者や自治体の相談窓口へ確認してください。
玄関までの通路に荷物を積まない、懐中電灯を決めた場所に置く、停電時に使う靴や手袋を子どもが扱える場所に用意するなど、揺れた後に安全に動く準備もします。ろうそくやマッチを停電時の明かりとして子どもに使わせず、電池式ライトを用意してください。
子どもの年齢や地域に合わせて、短い手順を練習する
小さな子どもには、まず「頭を守る」「揺れが止まるまで動かない」「火や煙があれば離れて大人に知らせる」の3つを、短い言葉と動きで練習します。自分で電話できる年齢なら、住所の伝え方、保護者の番号、119番へ助けを求める場面を確認します。電話が難しい子どもには、連絡カードや近所で頼れる大人など別の方法を用意します。
海岸・河川・崖・急傾斜地の近く、木造住宅が密集する地域などでは、地域で優先する危険と避難先が異なります。自治体のハザードマップ、防災無線やアプリなど情報の受け取り方、学校や放課後の預かり先の災害時ルールも合わせて確認しましょう。年齢や発達、障害、服薬などに応じて一人で避難できるかを考え、難しい場合は留守番の時間や条件を見直すことも選択肢です。
練習の目的は、子どもに大人と同じ判断を任せることではありません。迷ったら「安全な場所にとどまり、決めた人へ助けを求める」ようにして、状況が変わったときは保護者や自治体の案内につなぐ計画にします。
留守番中の地震対策は、家具の固定・安全な場所・連絡先を実際に確認するところから
家庭で確認する手順
- 01家具や窓から離れて頭を守れる場所を、子どもと家の中で確認する
- 02火災・建物損傷・津波・自治体の避難情報ごとに、家にとどまるか避難するかを決める
- 03保護者の連絡先、つながらないときの方法、合流場所を紙にも書く
- 04懐中電灯、靴、通路、家具の固定を整え、短い手順を定期的に練習する
よくある質問
- 留守番中に地震が起きたら、子どもはすぐ外へ出るべきですか?
- 一律に外へ出るとは決められません。揺れている間は頭を守り、家具や窓から離れて身を守ります。揺れが収まった後、火災や建物の損傷、津波の危険、自治体の避難情報を確認して、避難が必要なら安全な経路で移動します。
- 地震の後、子どもにブレーカーを落とさせた方がよいですか?
- 子どもに分電盤へ行かせないでください。火災や損傷があるとき、暗いとき、余震があるときは危険です。避難を優先し、ブレーカー操作は安全にできる大人が行える場合に限ります。
- 保護者と連絡がつかないとき、家を出て探しに行かせますか?
- 家を出て探し回る約束にはしません。火災や津波など避難が必要な場合は決めた避難先へ向かい、それ以外は事前に決めた安全な場所や近隣の支援者につなぐ手順にします。電話がつながらない場合の手段として、171やweb171を家族で確認しておきましょう。
- 停電したとき、明かりにろうそくを使わせてもよいですか?
- 子どもだけの留守番では、火を使う明かりを使わせず、電池式ライトを用意します。ライトの置き場所と使い方を、停電を想定して一緒に確かめてください。