防犯ブザーの85dB基準と表示の読み方を整理し、音量だけに頼らない選び方、装着の確認、月1回の点検方法を紹介します。
防犯ブザーを選ぶとき、「何dBあればよいの?」と迷いますよね。警察庁が示す性能基準には85dB以上という音量基準があります。ただし、数字だけで実際の聞こえ方や安全が決まるわけではありません。表示の条件を確かめ、子どもが操作できるか、普段のバッグに付けて手が届くか、定期的に鳴る状態を保てるかも一緒に確認しましょう。
この記事の目次
防犯ブザーの音量は85dB以上が性能基準の一つ
警察庁が案内する防犯ブザーの性能基準では、音量は85dB以上とされています。ほかにも、高い音と低い音を繰り返す音色、表示音量の90%以上を20分間以上保てること、子どもが容易に操作できることが基準の主な内容です。音量だけでなく、音の続き方や操作性も見る設計です。
この85dBは、ブザーの性能基準を理解するための目安です。「85dBならどんな場所でも周囲に聞こえる」「大きな数字なら必ず気づいてもらえる」という意味ではありません。距離、壁や建物、交通音、周囲の人の位置などで聞こえ方は変わります。ブザーが危険を必ず防いだり、誰かが必ず駆けつけたりする保証でもありません。
まずは警察庁の基準を一つの入口にし、商品表示や推奨品の情報、使う子どもに合った操作性を合わせて判断しましょう。
85dBは性能を確かめる目安。安全を保証する数字ではない
「85dB以上」の表示は測定位置や推奨情報と合わせて読む
防犯ブザーのパッケージや仕様欄には、「85dB」「90dB」などの表示があります。数字を比べるときは、測定位置が書かれているかを確認してください。全国防犯協会連合会の優良防犯ブザーに関する表示案内では、音量を前方1mで測定した値以下で表示し、測定位置も記載するよう示しています。たとえば「前方1m」とあれば、その条件で測った値だと読み取れます。
測定位置などの条件が分からない表示どうしは、数字だけを並べても同じ条件で測った結果とは限りません。仕様に測定位置や説明が見当たらなければ、メーカーの製品情報や取扱説明書を確認し、分からない点は販売店・メーカーに問い合わせましょう。スマートフォンの騒音計アプリや動画の音声を使って、製品の表示値を正確に検証することはできません。
もう一つの確認方法は、全国防犯協会連合会の「優良防犯ブザー推奨品目録」に型式が掲載されているかを見ることです。掲載品は、同連合会が定める規格への適合、作動、形状、携帯時の重量などの要件を満たした製品として推奨されています。品目録は更新されるため、購入前に型式と現在の掲載状況を確認してください。
- 音量の単位がdBで表示されている
- 測定位置・向きなどの条件が仕様や説明書に書かれている
- 製品名だけでなく型式まで確認できる
- 必要なら全国防犯協会連合会の現行推奨品目録を確認した
- 不明な表示条件はメーカーや販売店へ確認する
音量と同じくらい、子どもがすぐ使えるかを確かめる
防犯ブザーは子ども自身が使う道具です。ひもを引く、ボタンを押すなど、危険を感じた場面で迷わず操作できるかを確認しましょう。群馬県は、ワンアクションで作動すること、止め方が分かること、壊れにくさや防水・防滴、ランドセルへの取り付けやすさも選ぶポイントとして案内しています。
購入前に店頭で操作できない場合は、説明書やメーカーの公式情報で鳴らし方・止め方を確かめます。購入後は、子どもがいつものバッグを背負った状態で手を伸ばし、操作できるかを試してください。装着位置は体格やバッグによって異なります。ぶらぶらして手が届かない、走ると当たる、固定部分が外れそうといった場合は位置や固定方法を調整しましょう。学校で携帯方法に決まりがある場合は、それに合わせます。
音が大きい製品でも、ランドセルの奥に入っていたり、ひもを引けなかったりすれば、必要な場面で使いにくくなります。音量、簡単な操作、携帯しやすさ、耐久性を一つずつ確認するのが現実的です。
購入したら安全な場所で音と止め方を試す
購入後は、説明書を読んでから、家族に知らせたうえで鳴動を確認します。音は非常に大きく感じることがあるため、耳の近くで鳴らさず、人の少ない場所で短く試してください。近隣や学校など周囲への配慮が必要な場所では、時間と場所を選びましょう。止め方も合わせて練習します。
音のサンプルをウェブで聞く場合も注意が必要です。警察庁と全国防犯協会連合会は、再生環境によって大きな音が出ること、ウェブ用の音源は実際の製品音と異なる場合があることを案内しています。サンプルは音色を知る参考にとどめ、実機の動作確認の代わりにはしないでください。
子どもが怖がる、耳が痛いと感じる、周囲に迷惑がかかりそうなときは、無理に長く鳴らし続けなくてかまいません。操作部に触れて鳴らし方と止め方を確認し、必要な点検を短時間で済ませます。
月1回程度、電池・鳴動・取り付けを点検する
全国防犯協会連合会は、最低でも1か月に1回程度の点検・鳴動試験を案内しています。カレンダーの月末や、持ち物を整える日など、家庭で忘れにくいタイミングを決めておきましょう。音が小さくなったときは電池の消耗が考えられるため、説明書に沿って交換します。
点検では、音が鳴るか、以前より小さくなっていないか、ひもやボタンが動くか、電池ぶた・固定具にゆるみや傷みがないかを確認します。濡れたり強い衝撃を受けたりした場合は、製品の説明書を確認してください。防水表示があっても、雨の中で鳴らした場合の扱いが製品ごとに異なることがあります。
鳴らない、音が小さい、部品が壊れている場合は、電池交換や修理・交換を済ませるまで、ブザーを使える前提で登下校させないようにします。その間は、危険を感じたら人のいる場所へ移動する、近くの大人に助けを求める、保護者へ連絡する方法を確認してください。ブザーが鳴る状態でも、逃げることや助けを求める行動は別に必要です。
月1回程度を目安に、鳴動・電池・操作部・取り付け部分を一緒に点検する
家庭で確認する手順
- 01警察庁の85dB以上という性能基準を参考にし、音量表示の測定位置や製品の型式を確認する
- 02必要に応じて全国防犯協会連合会の現行推奨品目録で、製品の掲載状況を確かめる
- 03子どもがひもやボタンを操作でき、いつものバッグから手が届くか試す
- 04説明書に沿って、安全な場所で鳴らし方と止め方を短く確認する
- 05月1回程度、音・電池・操作部・取り付けを点検し、使えない間の助けの求め方も話し合う
よくある質問
- 防犯ブザーは何dB以上を選べばよいですか?
- 警察庁が案内する性能基準では85dB以上が基準の一つです。ただし、この数字だけでどの環境でも聞こえることや安全が保証されるわけではありません。測定位置などの表示条件、子どもの操作性、携帯しやすさ、定期点検も合わせて確認してください。
- 100dBなど、数値が大きい製品ほどよいですか?
- 数字だけで優劣を決めないようにしましょう。測定位置や条件が分からない表示どうしは単純に比較できません。子どもがすぐ操作できること、表示の根拠や型式を確認できること、壊れにくく携帯しやすいことも大切です。
- パッケージに「85dB以上」とあれば安心ですか?
- 性能の目安にはなりますが、実際の聞こえ方や危険を防ぐことを保証する表示ではありません。仕様に測定位置などが書かれているか、製品の型式、取扱説明書、推奨品目録などを確認し、使う前と定期的な点検を続けましょう。
- スマートフォンの騒音計アプリで音量を測れますか?
- アプリの表示は、スマートフォンのマイクや測定環境の影響を受けるため、製品の表示値や性能基準を正確に確認する試験にはなりません。測定条件はメーカーの仕様や取扱説明書、推奨情報で確認してください。
- 購入後に防犯ブザーを試し鳴らししてもよいですか?
- 説明書を確認し、家族など周囲へ知らせたうえで、人の少ない安全な場所で短く鳴らして止め方まで確認できます。耳の近くで鳴らさず、近隣や学校など周囲への配慮もしてください。
- 防犯ブザーはどのくらいの頻度で点検しますか?
- 全国防犯協会連合会は、最低でも1か月に1回程度の点検・鳴動試験を案内しています。音が小さくなったときは、説明書に従って電池を交換し、操作部や取り付け部分も確認してください。
- 推奨品目録に載っているブザーなら、危険を防げますか?
- 推奨品目録は、定められた規格や作動、形状、携帯時の重量などの要件を満たす製品を確認する材料です。犯罪や事故を必ず防いだり、周囲の人が必ず気づいたりする保証ではありません。逃げる場所や助けを求める相手も子どもと確認しておきましょう。