視察・参加報告の詳細
9月5日イザ!カエルキャラバンin KAMAKURAに子どもと参加しました
水消火器的当ゲーム
鎌倉市の市民団体が一昨年から毎年開催している「津波が来たら高いところへ逃げるプロジェクト」で今年初めて開催された「イザ!カエルキャラバン」というワークショッププログラムに、当法人研究員の森脇環帆が子どもと一緒に参加しました。
日時 | 2015年9月5日(土)10:00〜16:00 |
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会場 | スルガ銀行鎌倉支店前(鎌倉市小町) |
参加費 | 無料・当日参加制 |
主催 | 津波が来たら高いところへ逃げるプロジェクト委員会 |
後援 | 鎌倉市、鎌倉観光協会、鎌倉商工会議所 |
イザ!カエルキャラバンとは、子どもとその親が防災について楽しく学べるワークショッププログラムです。美術家・藤浩志氏が全国で展開するおもちゃの物々交換アートワークショップ「かえっこバザール」のシステムと、ゲーム感覚で楽しみながら消火・救出・救護などの知恵や技を学べる「防災訓練プログラム」を組み合わせ、2005年に神戸で始まりました。NPO法人プラスアーツが中心となり現在では、全国各地のみならず海外にも広がっています。
イザ!カエルキャラバンに参加する子どもは、自宅で不要になったおもちゃを受付で渡し、ポイントと交換します。そのポイントを使用して集まったおもちゃの中から好きなおもちゃと交換することができます。防災訓練プログラムのゲームに参加すると、ポイントを増やすことができます。鎌倉では、「水消火器的当ゲーム」「毛布で担架を作りけが人を運ぶゲーム」「ジャッキアップゲーム」「紙食器作り」などのゲームが用意されていました。人気のおもちゃはワークショップ後半にオークションで落札するシステムのため、ポイントを貯めたい子どもたちはゲーム感覚で楽しく震災時に必要な「技」や「知識」を身につけることができます。
水消火器的当ゲーム
集まったおもちゃ
毛布で担架を作りけが人を運ぶゲーム
(カエル人形内にペットボトルの水が入っており、
人間の重さが再現されている)
防災に関するゲームを行うとカエルポイントが貰える
一緒に参加した4歳と7歳の子どもたちは、用意された防災訓練プログラムのゲームに約6時間夢中になりました。文字通り、楽しみながら防災について学び、多くのおもちゃを貰ってたいへん満足していました。
今回貰ったおもちゃ
主催した「津波が来たら高いところへ逃げるプロジェクト実行委員会」の敏蔭啓史・副委員長にお聞きしたところ、このプロジェクトは、鎌倉市で暮らす人々が日頃から津波に対する問題意識をもつことに加え、より良いまちをつくることを目的に、主催・運営が市民団体である点を生かし、楽しみながら防災について考え学べるように企画したとのことです。ご説明の通り、このプロジェクトのビジュアルデザインが、防災活動のイメージを楽しく明るくしていました。鎌倉駅から会場に向かうと黄色と白でキャッチーにデザインされた「ボウサイダー」のコーナーが目を引き、防災に関するクイズに答えるとサイダーが貰えます。また、パンフレットに鎌倉市ゆかりの人気漫画家安野モヨコ氏のイラストを使用している点も、一般市民に周知する役割を担っていました。
防災クイズに答えるとサイダーが貰える
ボウサイダー
安野モヨコ氏イラスト使用のバンフレット
会場には、子ども安全まちづくりパートナーズが研究プロジェクトとして推進している津波からの逃げ地図も展示されていました。また、逃げ道体験のワークショップや震災の体験者が語るシンポジウムも開催されていました。防災週間の一環として行われたプロジェクトですが、子どもから高齢者まで気軽に参加できて楽しみながら学べるプログラムを複合し、市民団体が寄付金を集めて自前で実行している点において、大変有意義な取り組みだと思われます。
逃げ地図展示
(文責:森脇環帆)