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子ども安全まちづくり講義–演劇を通して子どもを守るための取り組み–

2010年5月11日(火)、明治大学アカデミーコモンにて、講演会「子ども安全まちづくり講義–演劇を通して子どもを守るための取り組み–」を実施しました。

演劇とまちづくり。意外な組みあわせにも思えますが、今回の講義を担当するギジェルモ・ディアス・マドリ氏は、この取り組みをメキシコシティで十数年続け、成果を上げています。

「子ども安全まちづくりパートナーズ」では、5月11日、ギジェルモ氏を招き、講演会を開催しました。

ギジェルモ氏はまず、メキシコがどのような国かについての説明から講義を始めました。


メキシコは貧富の差の激しい国です。スペインによる三世紀以上の支配のあとも、現在に至るまで、少数の非常に裕福な人がいる反面、多数の貧しい人々がいます。そのため、富を求めて家族が離散し、子どもが路上に置き去りにされることも多いのです。
ギジェルモ氏はこの子どもたちが社会を認識し、表現する手段を得るため、ひいてはそれによって彼ら自身がまちをつくっていくために、92年、子どもたちによる路上演劇のプロジェクトを立ち上げました。


「路上には敵意が満ちています」
と、ギジェルモ氏は言います。
「ストリートチルドレンたちは、感情を表現する手段をあまり持っていません。社会についての認識もありません。演じることでそれを獲得するのです。また、 彼らはいつ死んでもおかしくない状況で生活していますから、度胸があります。怖がったり恥ずかしがったりせずに何でもやります。この点も演劇向きといえま すね」


路上演劇とは何でしょうか。商業演劇との違いは、見せるためのお芝居ではなく、演じる人自身のためのお芝居であることです。
「第一の演劇は商業演劇。俳優がテレビや映画に出るような演劇です。第二の演劇は正統派の演劇。芸術としての側面を追求する演劇です。第三の演劇は大衆演 劇。演じる人たち自身のための演劇です。第三の演劇は、見栄えはよくありません。でもそこには人々のパワーがあります。メキシコを含む第三世界そのものよ うに」
ギジェルモ氏はそう語りました。
メキシコでは1970年前後、学生運動の中で路上演劇が使われ、一般化されました。ひとりひとりの意識を高め、社会への意見を持つための手段として効果があると認識されたのです。これは貧富の差が激しいメキシコではとても重要なことだと、ギジェルモ氏は考えています。


路上演劇では「ソシオドラマ」という手法を用います。子どもたちが暮らす路上で実際にありそうなこと、起こりうる状況を設定し、役柄を決めます。台本はありません。子どもたち自身が即興でその状況を演じます。
ギジェルモ氏はその際、演じる子どもに三つの質問をします。あなたはどこから来たのか。あなたは今どこにいるのか。あなたはどこへ行くのか。
子どもたちは、設定された状況に合わせて、たとえば「私は家から来た」「私は今、公園にいる」「私は知らない人の荷物を奪って逃げる」というように答えます。すると、それならドキドキしているはず、というように、自然と感情を想像することになります。

ウィンの希望のものがたり

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